産後のお母さんに知って欲しい注意点・避けるべきことを解説

女性の体は、出産を終えたらすぐ妊娠前の状態に戻る訳ではありません。母子ともに健康に過ごしていくためにも、正しい知識を身につけた上で体をケアしていく必要があります。そこで今回は、産後のお母さんの体の変化や生活の中での注意点・避けるべきことをご紹介します。

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「産褥期（さんじょくき）」を知ろう

母親の体は、出産をした後すぐに元に戻る訳ではありません。個人差はありますが出産から約6～8週間の期間を「産褥期（さんじょくき）」と呼び、体を元に戻す期間として「安静」と「睡眠」を心がける必要があります。ただしずっと動かないままだと体力低下の心配もあるため、産褥期の過ごし方を知ってうまく付き合うことが大切です。

産後1～2週間

産後2週間ほどは、心身ともに出産の疲れが溜っている状態です。本人に自覚がなくても、体調を崩しやすくなっているため、注意が必要です。この期間は赤ちゃんに母乳をあげたり、見守ったりすることに専念してそれ以外の時間はできるだけ体を休ませましょう。

産後3～4週間

少しずつ体を動かし始めても良い時期です。体調が悪くなければ、少しずつ家事を行うのも良いでしょう。ただし大きい荷物や重い荷物を持ったり、長時間の立ち仕事など体への負担が大きい行動は避けた方が無難です。

産後5～8週間

体力もだいぶ回復してくる頃です。しかし、母親が完全に体力が回復するには3ヵ月から1年程かかるといわれています。産後5～8週の時点では妊娠前の半分ほどの体力しかないと考え、無理はしないようにしましょう。体を動かすのであれば、散歩やストレッチなど、簡単なものから取り入れるのがおすすめです。

産後（産褥期）に避けるべきこと

産後は、やるべきことやりたいことがたくさん出てきますが、産褥期には避けるた方が良いことも多くあります。しっかり体を回復させるためにも、以下のようなことはできる限り避けていきましょう。

長距離・長時間の外出

長距離・長時間の移動や外出は避けるようにしましょう。とくに赤ちゃん連れの外出は、荷物も多く周囲に気を遣う場面も多くなります。体力が完全に戻っていない状態では体への負荷が大きく、体調を崩しやすくなります。

激しい運動やダイエット

産後は体型を早く元に戻したいという人も多いですが、産褥期の激しい運動や食事制限などのダイエットは避けてください。とくに母乳育児で赤ちゃんにしっかり母乳あげるなら、バランスの良い食事を3食しっかり摂ることが大切です。運動に関しては、産後の1ヶ月検診で体調に問題がなければ、ストレッチなど軽いものから始めていきましょう。

水を使う家事や仕事

産後は、ホルモンバランスの変化により体が冷えやすい状態になっています。そのため、冷たい水を使うような家事や仕事を行うと血流が悪くなり、体調の悪化につながる恐れがあります。産褥期には、普段より体を温めることを意識しながら過ごしましょう。

スマホ・PCの使いすぎ

産後の体力が低下している時期は、目を酷使することも体の回復を遅らせる要因となります。とくにスマホやパソコンが発するブルーライトは、目への負担が大きいです。安静にして眺めている間も、思っている以上に体力を削られている可能性があるため注意してください。

飲酒・喫煙

ニコチンやアルコールは母乳に移行します。赤ちゃんの生育に、悪影響を及ぼす可能性があるため避けましょう。とくに喫煙は副流煙によっても、赤ちゃんへ健康被害が及ぶケースも報告されています。母乳を与えていない場合であっても、赤ちゃんがいる状況下での喫煙は危険であることを理解しましょう。

カフェインの過剰摂取

カフェインもアルコールなどと同様に母乳に移行します。適正量であれば問題ありませんが、過剰摂取はしないように注意してください。産後のカフェインの適正量は、1日200〜300mg程度が上限とされています。

産後1ヶ月検診前の性行為

産後は体の回復が不十分なことに加え、会陰切開や帝王切開を行った人は傷が言えていない場合があります。そのため。少なくとも産後1ヶ月検診を受けるまでは、性行為は避けましょう。もちろん1ヶ月検診を受けたとしても、体に不調が残る場合は回復が見えるまで、性行為は控えた方が無難です。

産後は「安静」と「睡眠」を優先して体をケアしよう

産後には、体を回復させるための「産褥期」という期間があります。産褥期中は、心身ともにさまざまな不調が見られることが多いためしっかり体を休ませなければいけません。今回紹介した、避けるべきことも参考にしつつ、「安静」と「睡眠」を優先して体力を回復させましょう。